農業廃棄物や食品残渣、間伐材、廃材などの有機物を、炭素の塊である炭にしたもの(炭化したもの)を、「バイオ炭」といいます。
植物残渣等のバイオマスを焼却処分すると、灰になるまで燃え尽きますが、その間に酸素と植物がその中に取り込んだ炭素が合体し、大気中に二酸化炭素(CO2)が放出され、地球温暖化の一因となってしまいます。
焼却により生じた「灰」。炭素は二酸化炭素になって大気中へ放出されている。
炭化により生した「炭」。炭素は炭の主成分として残っている。
それに対し、バイオマスを灰になるまで燃やさず、植物が取り込んだ炭素を炭の形でバイオ炭として残し、そのバイオ炭を土壌改良材や水質改良材として用いれば、大気中の二酸化炭素を増加させること無く、長期にわたって二酸化炭素(CO2)を地中等に固定して地球環境の保全に貢献する事につながります。
炭1tあたり約3.7tの二酸化炭素(CO₂)を固定する事ができることになります。
さらに、バイオ炭には土壌や水中の汚染物質を吸着するとともに、保肥材としても働き、また、有用な微生物の繁殖を助ける性質があることから、大気中の二酸化炭素(CO2)を吸収する植物の成長を活性化することになります。
現在、地球温暖化問題は深刻な状況となっており、行政や大企業ばかりでなく、各会社単位でも、二酸化炭素(CO2)の低減に取り組くむ姿勢が望まれています。二酸化炭素の削減に取り組むことは、企業としての社会的評価向上、コストの削減、さらなる環境エコビジネスの発展につながります。